児童の虐待多発2005年06月29日 08:02

児童の虐待多発

 親による我が子、義理の子への虐待が多発している。
  • 4歳女児に大けが負わす、内縁の妻の娘(4)に大けがを負わせた(大阪府、6月25日)
  • 1歳半女児を暴行、死なせる…自衛官の父逮捕(沖縄県、6月26日)
  • 3歳女児、虐待で死亡、父親を傷害致死容疑で逮捕(東京都、6月20日)
 全国の児童相談所で対応した04年度の児童虐待の相談件数が、前年度比24%増の3万2979件だった。これは統計を取り始めた90年度以降、初めて3万件を超えた。

 児童虐待については、種々の機関が相談、解決にとりくんでいるが、ふえる一方である。虐待するのは、一種の心の病気であるので、心のカウンセリングをしないと、止まらない。虐待する親も、幼い時に、自分が虐待の被害者になっていたことが多く、「虐待は連鎖」するといわれている。遺伝ではなく、幼い頃の経験が、否定的なつらい感情的な体験を重ねていて、感情的な処理がうまくなされない。今、自分が子どもを持って、子供の様子をみると、自分の過去が記憶からよみがえり、感情をおさえきれなくなる。
 虐待をしている親には、自分が悪いことをしているという意識がない場合もある(この場合、長く外部に発見されず悲劇を生む)が、罪の意識を持つ親は、相談機関にいくこともある。この時に、時間をかけて、心のカウンセリングを行わないと、悪いとは知りながら、感情を抑制できずに、手を出してしまう。人は、理性や知識だけで行動するのではない。感情が行動に大きく影響する。怒り、不安、恐怖、ゆううつ、後悔、嫌悪、・・こういう感情によって、人は行動する。自分に向かう行動の異常として、不安障害、うつ病、自殺、アルコール依存、麻薬、過食症、リストカットなどがあり、他者や社会に向かう異常行動として、虐待、家庭内暴力、家庭内殺人、いじめ、差別、偏見、セクハラ、放火、。。。
 すべての人が、なぜ感情が起きるのか、どうしたら感情をコントロールして抑制できるのか、ということを学び、実践しないと、社会の悲劇がなくならない。

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