ニート(4)うつ病による2005年07月23日 06:42

うつ病によるニート

 ニートである一つが、うつ病によるものである。働いている人を含めて、30万、50万人のうつ病の人がいると推測されている。
 就職できない若い人(ニート)の中には、うつ病による場合もいるだろう。
 うつ病には精神症状と身体症状を伴うことが多い。精神症状の中でも、特に、「抑うつ」症状は、強度の気持ちの沈み、ゆううつ感がある。  思考の障害もある。自信がなく決断力が非常に鈍る。
 記憶、判断、計算などの活動も低下する。周囲の者はみな自分よりすぐれていると考え、強い劣等感を抱くようになる。自分の将来、体力、能力など、すべてに自信はなく、悲観的に考える。
 身体症状もあることが多い。最も多いのは睡眠障害で、寝付きが悪い、朝早くめがさめる、眠りが浅い、など。食欲低下、身体がだるい、下痢、便秘、胃腸系の障害、腹痛、頭痛、筋肉痛、四肢痛などの痛みがある人もいる。
 このような症状のために、一般には、仕事に行きたくない、人に会いたくない、ということで、休職、退職においこまれる。
 このようなうつ病が治らないと就職しない状況となる。うつ病が治っても、ストレスの強い職場に戻ることによる再発の不安から、復職、再就職することに消極的になる。

ニート(5)対人恐怖2005年07月23日 06:45

ニート(5)対人恐怖による

 ニートの中には、対人恐怖によるものも多いだろう。
 対人恐怖という障害がある。一人でいる時は、何もないが、人と接触する場面で、不安、恐怖が起きる。対人恐怖には次のタイプがあるが、重症になると、他者の視線が怖くて小人数の職場にいたたまれなくなって、仕事を継続できないとか、一度、これで退職すると、また同じようなことになることをおそれて就職活動をしなくなる。
  • (A)赤面恐怖=(人前で食事できない、会議などで発言できないなどの症状を伴う人もいる)
  • (B)表情恐怖=(表情恐怖、態度恐怖など、面目つぶれの恐怖)
  • (C)視線恐怖=(他人の視線による被害意識、自分の視線で他者を傷つけた加害意識、罪の意識、自己嫌悪の意識、など)

その他

 このほかに、就職できなくなっている中で、不安障害のうちには、パニック障害、広場恐怖(電車に乗れない、など)、PTSD(外傷後ストレス障害)などがある。
 対人恐怖ではないが、対人コミュニケーションをうまくとれない人もいるが、そのことから就職を断念する人もいるだろう。
 こういう心の病気になって、これを治す医者やカウンセラーが近所にいなくて、なかなか治らず、ニートとなることを余儀なくされている人も多いだろう。

 厚生労働省が22日発表した04年の雇用情勢を分析した「05年版労働経済白書」によれば、仕事も通学もせず職業訓練も受けていない「ニート」に相当する若年無業者は64万人、フリーターは過去最高だった前年に比べて4万人少ない213万人と推計した。